dadalizerの映画雑文

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GTAみたい

パトリオット・デイ」って名前がかっこよすぎる。日本の祝日の名前でこんなにカッコいいのってない気がする。和訳しても愛国者の日になるわけでしょう? 個人的には秋分の日と春分の日が音としてはかっこいいと思うんですけど、いかんせん字面がパッとしないんですよね。

さて、それじゃあ「パトリオット・デイ」の本編はどうだったかって話なんですけど、色々と不思議な作品でした。今回はパンフレット買ってないんで細かい部分まで突っ込めないんで細かい部分まで指摘できないんですけど。フィルモグラフィとしては「ハンコック」と「バトルシップ」、最近だと「バーニング・オーシャン」を観ているんですけど、いわゆるビッグバジェット系の作品を多く扱ってるぽいですね。本作をいれて直近の三作は事実をもとにした話の上にマーク・ウォルバーグを使っているんですが、最後まで見るとどうしてこのゴリラをキャストしたのかと思う。いや、作品の中で違和感があったわけではなかったので別にかまわないんですけど、ほかのキャストが実際の人物に寄せているのでなんとなく一人だけ浮いてるような気がしたのですよ。

キャストそのものはともかく、作品そのものは割と楽しく見れました。が、なんとなくハリウッド大作特有の「愛のゴリ押し」的なものがちょっとねぇ。これに関しては現場の人たちの本音というか、まあ一種の流れのようなものであると思うし、表層的にはうまくまとまってるといえばまとまっているので、わたくしのようなひねくれた者でなければ「いい映画見た」と思って帰れるでしょう。エンドクレジット前に遠くからいびきが聞こえたのは内緒でせう。

さてさて、いい加減中身に触れろってことなんですが、あんまり見たことのないバランスだったです。というのも、実際の事件と元にしているということ、それも2013年という超最近の事件ということもあって監視カメラの映像素材が豊富に残っていたようで、随所に多用しています。そして、この作品の面白いところは、その映像素材に帰結するように物語を進行させていくんですね。だから、そこまで大幅に脚色しているってわけじゃないんでしょうけど、うーん、ちょっと前半の爆破に巻き込まれる人々の日常が平板すぎると思うのですよ。音楽もなんか単調だし、それぞれがマラソン会場に集まっていく以外にこれといって接点があるわけでもないので……いや、音楽が単調だったり悲劇に巻き込まれる人の日常を描くことで悲劇性を増幅させようという意図があるのはわかるんですよ。ただ被害者に関してはぶっちゃけ被害者として意外には「愛の力で勝った」という予定調和に帰結するための役割しか持っていないので、病院に運ばれたあとは別にそこまで重要な役割ではないのでなんとも。とはいえMITの学生の「他人のこととかどうでもよい」という感じがもたらす(おそらく本人たちはそれすら気づいていないのでしょうが)悲劇という面もちゃんと描いていましたから感心しました。正直なところ帰着部分への持って行き方はあまり好みではない(一理あるわけではあるんですが)のです。が、この作品の素晴らしいところは、FBIの対策チームの奮闘ぶりです。倉庫を使って現場再現するところとかメチャクチャ上がりますよ、マジで。これだけ対応が速いのは、やっぱり9.11のアレ以降なのか、FBIは元々それくらいのバイタリティがあるのか。ともかく、あのへんの描写は「シン・ゴジラ」の巨災対結成みたいなシークエンスでもあるのでやっぱり上がるんですよね。あと後半の銃撃戦のところ、観世にGTAで好き放題やった結果みたいでちょっと笑っちゃいました。

JKシモンズの無駄遣いぶりとか色々言いたいことはあるんだけど、FBIのあの描写だけでも十分じゃないかな、うん。