dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

簡単エゴイスト判定

Q:緊急事態のとき、娘が座席をおばあさんに譲りました。あなたはどうしますか。

①:褒める ②:こういうときは自分のことだけ考えなさいと叱る。

①を選んだあなたはご立派な人です。でもいざというときに死ぬかもしれません。

②を選んだあなたはソグさんです。ファンドマネージャーの素質があります。

 

Q:感染者のいる車両を通り抜けて安全な車両に逃げてくる人たちがいます。あなたはどうしますか。

①:受け入れる ②:感染の恐れがあるので締め出す

①を選んだあなたは思いやりのある人です。しかしそれがアダとなって死ぬかもしれません。

②を選んだあなたはヨンソクさんです。人から恨みを買う独善的な人ですが、意外としぶといので生き残るかもしれません。

 

総括:まあ結局のところ生き残るかどうかは運次第だよねー

 

期待値を上げて観に行った「新感染 ファイナル・エクスプレス」、期待通りの出来でしたぞえ。

 先日亡くなったジョージ・A・ロメロがゾンビを写し鏡として相対的に人間の醜さを描いたように、この作品でも露骨に人間側のエゴイズムが炸裂しておりますです。ていうか、ゾンビものにかぎらず極限状態で複数の人間が集まると浮かび上がってくるものなのでしょうな。ちなみに、本作におけるゾンビについて監督は駅にいるホームレスであると言及していました。経済成長の象徴としてのデカイ駅とそこにあぶれるホームレスを反映させたらしいです。しっかりとロメロの系譜にある正当なゾンビ映画です。

 けれど、当然ながら人間は多面的な生き物ですから、物語の中で変化を遂げていくわけです。それが顕著に描かれるのが主人公ソグを演じるコン・ユでしょう。どうでもいいけど東出昌大に似てるぞこの人。

 あくまで変化であって成長とは違うと思うのですよね。要するにどっちに振れるかという問題であって、それはその場の状況や人との関わりによって選択は異なるでしょうから。だからというわけではないですが、わたしはソグや最低クソ野郎ことヨンソクのエゴイズムを「醜い!死ね!」と唾棄できるほど聖人君子ではないので、色々と考えることもありますた。まあでも、いくら群集心理とはいえあれは極端すぎるだろうと思わなくもないですが。

 登場した瞬間から死亡フラグを立てていたマ・ドンソク演じるサンファですが、ジャンル映画らしくもナイスガイな人物でその最期に涙がほろり。

 ヨン・サンホ監督はアニメ出身で古谷実のマンガをアニメ化したいらしい。ちょっと気になりますが、今年は監督の過去の作品も公開されるらしいのでそちらも是非見てみたいところ。