dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

義憤のハリソン・フォード

タイトルを決めてからまあまあの確率で義憤に駆られている気がすると思い至る。

今そこにある危機」を観賞したのですが、よくあるアクション映画かと思って高を括っていたら結構毛色が違う上に面白くて嬉しい誤算。

いきなり話が逸れますが、このタイトルどこかで聞いたことがあるなーとか思いつつ検索をかけようと「いまそこ」まで打ち込んだらサジェストの一番上に「今そこにいる僕」というのが出てきて、数年前にこのアニメを観たことを思い出した。たぶん、このアニメのタイトルの元ネタなんだろう。一回通しで見ただけなんで細部は思い返せないんですけど、内容はかなり違ったはず。伊藤はこのタイトルをディスっていましたが(笑)。ウィキったら庵野組(っていうと失礼か)のスタッフが結構参加していてびっくりしたのですが、いまいち思い出せん。そんなに面白くなかったような気はする。当時はそこまで意識してなかったから、今見ると何か発見があるやもしれんですが。

まあ一番驚いたのは監督が大地丙太郎だってことだけど。ほかの作品で知ってるのがおじゃる丸とかギャグ日とか浦安とかマサルさんとか、フィジカルで笑わせてくるギャグアニメの印象が強かったのであんなふわふわじめじめした作品を監督しているとは思わなんだ。

 

えー余談にかなり文字数を割いてしまいましたが本題に行きましょう。「今そこにある危機」です。

何が面白かったのかというと、完全なる勧善懲悪ではないということでしょう。珍しい(というと自分の無知さを露呈しているような気もしますが)なーと思ったらトム・クランシーの原作小説がベースなのですね。読んだことはないけど耳にしたことはあったのでなんとなく納得。あーそれとウィキのあらすじ書いた人、順序おかしいぞ。

序盤からすでに同陣営の人間たちが大統領を含めそれぞれに異なる思惑を持っていて、お互いに(というと若干語弊がありますが)極秘裡に行動に移るのですが、状況が変化していくにつれて軋轢になっていく感じ。

観ていて思ったのは、人間の「感情」というものがいかに計画においてバグになるのかがわかるということでしょうか。そこに米国政府上層部や諜報組織というトップシークレットで権力を有する連中のパワーゲームであった場合、それがどれだけの規模になりうるのかという妄想かつシミュレーションとしての映画なんじゃないかと。

つーても、これからAI兵器が実装される際はそのへんがいかに重要なファクターになってくるのかとか、色々と語れる余地はあるんですが。

あとウィレム・デフォーが出てて良かった。しかも死なないデフォーですよ、死なないデフォー。ショーン・ビーンじゃないですけど、最近見(かえし)たデフォーの出る作品が「プラトーン」「スパイダーマン」「ジョン・ウィック」「インビジブル」と死ぬ役柄ばかりだったので死ぬキャラクターの印象が強かったんで、死なないのが結構嬉しかった。ハリソンよりデフォーの方が好きだし、役柄的にも死にそうな立場だったんで。

eiga.com

トップ10にも入ってなかったよ、デフォー。ディカプリオって案外死んでるですねぇ。

 

ついでに個人的に名台詞だと思ったセリフ

「わたしはアメリカ合衆国大統領だぞ!(吹き替え)」というのがあるんですが、これだけで傲慢さとか権力に溺れている感じが出て単純ながら笑ってしまうほど納得してしまった。そりゃそうなるよなと。