dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

ギズモー!

 10年以上ぶりに「グレムリン」を、そんでもって同じく10年前くらいに初めて存在は知ったけど見る機会がなかった続編の「グレムリン2新種誕生」を観たわけですが、なんだ今の目で見ても全然楽しめるじゃん!

 よく考えたら初めてDVDというメディアに触れたのもグレムリン(もしくはエクソシスト、もしくはエヴァ)だったわけですが、新しいメディアの黎明期にすでにメディア移行がされていたことを考えると、やはりそれなりに人気があったということですな。

ジョナサンのレジ前で売っていたギズモの10数センチの人形を買ってもらって、それなりに愛でていた記憶が蘇ってきたりと、思い返せばそれなりに思い入れのある作品ではあった。

まあ、ともかくギズモ可愛い。完全に顔も体型もネオテニーだし、甲高い声も今となってはベタ(というかグレムリンが先駆けなのかな)ですがやっぱり小動物には合ってますし。さすがに操演というか特撮の「動き」はややチープではありますが、それも含めて寓話・童話として見れば実はそんなに違和感ない。モグワイを生物ではなく動く人形として見ればいいのである。だって動いてるの人形だし。動く人形の物語として見れば、あのぎこちない動きDって不思議ではない。まあ、モグワイはともかくグレムリンに関しては当てはまりづらいですけど。

でも最後に取ってつけたような「自然が云々」という警句のようなものをおじいさんが言っていたしあながち寓話として見るのは間違いじゃない・・・と思う。

あと当時はジャパンバッシングの時期でもあったからか、やたらと「外国製はダメだな」とぼやくキャラがいたりするのも、なんというか臆面もなくて逆に清々しいというのはある。ディスられてたのフォルクスワーゲンのビートルだったけど(笑)。ビートルといえばバンブルくんが思い浮かぶけど、時期的にも向こうでアニメがやってたのと被るのもまた面白い。まあ、「グレムリン」の公開が84年の6月でG1TFは9月だったらしいから偶然なんだけど。

と、自分のバイアスに引っかかりまくりで中々先に進まない。

いや普通に楽しめばいいだけなんで、この映画。ギズモかわいいとか、地味にグロイとか普通に怖い描写とかあるんで、ともかくそれを楽しめばいいという実にわかりやすい映画だし。

クリス・コロンバスジョー・ダンテという幼心+グロの資質を持つ二人のタッグとススピパパーク(ネタが古いですかそうですか)というので、まあ見る人(=わたし)が見れば楽しめないわけがないわけで。グロ・ゴアは苦手だけどこういうのは意外と楽しめるというのもわけわからないんですけど、自分でも。

 

で、問題の「2」

2の存在を知ったのは、たしか小学校高学年のときだった。「2」の存在を知った経緯は今でもなぜか鮮明に覚えている。

 母親と友達、それと友達の母親と献血に行ったときのことで、両方の親が献血をしている間に同伴者のわたしと友は室内にある様々なもの(食べ物、飲み物、本、ゲーム、テレビなど)を自由に使える・食べられるということでハンバーガーを食べながらビデオを見ながら時間を潰すことにしたのだった。

そうして棚からわたしが選んだのは「エイリアン」で、友達が選んだのが「グレムリン2」だった。どうでもいいことだけれど、今の小学校高学年ってエイリアンを知るきっかけとかあるのかな。コヴェナントとかプロメテウスとかエイリアンフランチャイズはあるけれど、ナンバリングほど娯楽性はないし。まあ今の子供にはネットがあるから思いがけず出会うこともあるだろう。

わたしの「エイリアン」とのファーストエンカウンターはそれより数年前に洋画劇場で観た「エイリアン4」だった(どうでもいいが洋画劇場などでやるのって大体4だった気がする)。だからというわけではないけれど、未だに「エイリアン4」が一番好きだったりする。ていうかニューボーンが、だけど。

その時期はちょうど「エイリアンかっこいい」ブームが自分の中にあり、わたしはグレムリンの続編があることを知りながらも「エイリアン」のVHSを手にとったのだった。

そしてそれから10数年が経過した今になって、ようやく「グレムリン2」を観たのでした。

そんな、どうでもいい経緯をつらつらを書き下したわけですが、本編の内容はなんというか凄まじい。何が。やりたい放題さが。

監督に手綱(どうでもいいけど「たずな」で変換すると「轡(くつわ)」という漢字に変換されたんですけど、どういうことなの・・・)をつけないとこんなに爆発するものなのかと驚き桃の木山椒の木。

パロディの量なんかはいわずもがな、冒頭でルーニーアニメを流したり中盤でいきなり謎ハルクホーガンのメタ構造をぶちこんできたり、ともかくジョー・ダンテが好きなものを好き勝手にぶち込んだ作品であり、何かもうその勢いと熱だけでお腹いっぱいになってくる。今回登場するモグワイは顔面センターすぎてちょっと微妙ですが、そんなことは本作の持つ自由闊達さの前には些事なのでどうでもよかったりする。トランプへの言及なんかは今見たほうがより楽しめたりする部分もあって、見直す価値はあるだろうし、今だからわかるパロネタ(ボディスナッチャーとか。まあ1でも劇中で観てたけど)もあるし、悪魔のグレムリンとか普通にかっこいいし、ともかくハチャメチャという言葉がこれほどぴったりくる映画もない。

その、スタジオが監督に好きにさせ湯水のように大金を使った映像が炸裂するさまは清々しい。そういうのを楽しめる人は観てもいい。

 

余談

ファービーのニューモデルが2012年に出ているというのを知って変な笑いが出た。