相変わらずのイーストウッドな「スペース・カウボーイ」であり泣けそうで泣けないラインをせめて来ていたのですが、正直なところ吹き替え効果でちょっとグッときてしまった。いや、青野さんとか野沢のほうのナッチとか好きなんですよ。あとトミーリージョーンズの菅生さんね。ディスク版の吹き替えじゃなくて日テレ版だったんですよね。
いや、なんか、本当にいつもの、というか今まで自分が見てきたイーストウッドなのでこれ以上何をどう言い表せばいいのかわからんのですよね。
明瞭簡潔で適切な描写してはいるものの、なんかこう一線引いてる感じとか、アルマゲドンだったらこんなにさらっとやんないだろーという自分でもよくわからない比較の仕方をしたくなるようなそっけない演出とか。
どうしてここまで教科書的でありながら異質な感じを受けるのだろうか。これが作家性というやつなのだろうか。
あと「ネブラスカ 二つの心をつなぐ旅」が面白すぎた。
ともかく笑える。小津安二郎にはない笑いの要素があって、もしかしたら「トロピックサンダー」を劇場で見たときと同じくらい笑ったかもしれない。従兄弟とかお母さんの下品さとか入れ歯のくだりとかともかく笑ってしまった。
そのくせほろりとするような温かみもあって、「スペース・カウボーイ」での残尿感をこちらで解消できた気がします(笑)。
あと全然気付かなかったんですがブルースダーンがとっちゃまを演じていたのですね。「サイレント・ランニング」とか「ファミリープロット」のあの人だったんですねぇ。