dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

ジャスティス・リーグとか旧作レンタル無料とか立ち読みとか

うーむ、ゴジラ以上に自分はこの映画に関して語りにくい。DCあんま知らないし。

娘の不幸があってザックスナイダーからバトンタッチしたジョスウェドンが指揮を執ったわけですが(余談ですがエイリアン4の脚本をジョスがやっていたことをこの間知った。伊藤はディスってたなぁ)、全体的に見るとザックっぽいです。

映画としてはどうこう、という前提を毎回ヒーロー映画に持ち込むとすごい面倒なので基本的にはお祭り感覚で楽しむスタンスを取るようにしています。それでもホームカミングとかは(普通の映画に比べて前提条件が多いとはいえ)映画として語りやすいとは思うものもいくつかあるので一概には言えませんが。

とはいえヒーロー集合映画に関しては、やっぱり「楽しめたもんが勝ち」と割り切った方が精神衛生上よろしいのでしょう、と「バトルロイヤル」を見て思った。

 つっても、既存のキャラクターを使って一から新しく集合を描くというのはやっぱり難しいわけですよ。七人の侍は劇中に出てくる登場人物は劇中の世界の枠からはみ出すことはないので、そこで描かれるものが全てであって個々の人物に対して色々な思いを抱くことはあっても「違う」という考えは生じないわけです。が、コミック原作のキャラクターを使用して映画を作るとなるとそれだけの枷が生じてしまうわけで。

まあ色々なキャラクターが本作で初めて(BVSでの示唆がどうこうではなく)登場するわけですが、唐突感は否めません。特にステッペンウルフ。あまりに前触れがなさすぎてびっくり。原作知らない人はみな「誰だよ」となるわけですが、そこはもっと具体的な前振りをしておくべきだったのでは。バトルロイヤルでは一応、前フリがされてたわけですし。

自分で言っておきながらアレですが、七人の侍とヒーロー集合映画はそもそもの映画の方向性が違うので同列には語れない。劇中で仲間を集めて悪者をやっつけるという点は共通しているのに、どうして前者にはそれぞれのキャラクターに唐突感が出ないのでしょうか。それはたぶん、物語の進行のさせ方が違うからかと。

七人の侍では、町民の目線からそれぞれの侍を捉え(途中から勘兵衛視点へとバトンタッチされる)ているのですが、ジャスティスリーグではバットマンとワンウーを主としてはいますがサイボーグ(やその父親)やらフラッシュやらの視点からも散発的に描かれるのでキャラクターへの没入感が薄れてしまうというのがある。

特にフラッシュとサイボーグに関しては単独映画をやっておらず、キャラクター映画に必要となる「観客のキャラクターへの思い入れ」というものがDCファン以外にはないため純粋な映画観客としてはどうしても「ぽっと出のキャラ」という印象がついてしまう。原作読者はすでにキャラクターへの思いが醸成されているため、どうしても温度差が生じてしまう。

少なくともベンバッツもしくはワンウーだけの視点から描く(ワンウー、バッツはすでに各々の作品でバックグラウンドがある程度判明しているから)か、フラッシュ・サイボーグの視点からストーリーテリングしていれば、もう少しわかりやすくなったでしょう。とはいえそれぞれの単独作品が後で控えているため、いろいろと難しいのでしょうが。

アクアマンがほか二名に比べて違和感がない(唐突感がまったくないというわけではなく)のはバンバッツの視点から彼を捉えているからです。

とはいえ七人の侍はオリジナルが200分超えで上映時間が短めの長編映画一本分くらい違うので、そのまま並べるのはフェアではありませんしね。

 

けれど、その辺を乗り切ればあとはもうお祭りなのでとりあえず楽しめばよろしい。

のですが、ロシアのあの家族は何時間家に立てこもっていたのかとか、スーパーマンが街の住民の救出(笑いどころ)を行っていたことを考えると、あの街にはまだ人がかなりいあっということになりますがパラデーモンの大群はあれだけいて何してたんだとか、唐突なキューブ関連の話とか、ノイズとなるところは多い。

やってることも戦い方もアレスとステッペンウルフ一緒だし基本的にCGで殴り合ってるだけなので結構退屈といえば退屈。

フラッシュの高速移動はまあまあ楽しかったです(指つんはX-MENの方のクイックシルバーオマージュかな)が、へなへな走りはどうにかならなかったのかなーと。あそこだけなんかのコントみたいになってるし。

それでもスーパーマン関連はかなり良い。スーパーマン、ではなくクラークを思うロイス・レーンマーサ・ケントのくだりは余さず良いです。正直、ヒーローたちよりクラーク関連の方がもっと見たくなるくらい。家のところで抱き合ってるシーンは個人的に本作で一番好きかもしれません。

スーパーマンで言えばフラッシュの高速移動に目で反応するところはフェティシュかもしれませんがかなり良い。あそこだけ何回もリピートしたいくらい。

あとはアクアマンのツンデレとか、そういう笑い要素やメロな部分の方がヒーローアクションより楽しめました。

と、映画の感想はこんな感じ。

 

あと11月末まで劇場のチケットをレンタルDVDショップに持っていくと旧作が1枚ただで借りれるらしいので、近所にレンタルショップがある人は行くとよろしいかと。あたすもTSUTAYAで借りてきましたですよ。

 

で、借りたついでに映画秘宝を立ち読みしたどす。クボの特集が組まれていたので。

のんさんはなんか映画秘宝の専属みたいな立ち位置になりつつありますが、クボのコスプレは結構似合っていた。特に好きでも嫌いでもなかったんですが、クボが好きということでかなり印象が爆上げ。しかも吹替見た上で、らしいのでさらにブースト。

や、原語がマコノヒーとかセロンだからって見に来てたオバサンがいたので、吹き替えだって良いんですよ奥様と言いたかった部分があったので。

監督とネルソンのインタビューが載っていたので、その部分だけ立ち読みしたんですが監督インタビューは基本的に公式サイトのプロダクションノートに載っていることをちょっと深堀りした感じ。

ただトラヴィス監督が「子連れ狼」が好きだというのが面白かった。ダークナイトリターンズや300の原作者であるフランクミラーも「子連れ狼」大好きだし、そういえばハリウッドでリメイクの話が持ち上がってたりしてたからむこうだと知名度あるんでしょうかね。日本だと昔はともかく今はほとんど知ってる人おっさんくらいなもんだけど。

 とか思って検索かけたらロジャーコーマン組が日本版の映画を本国で配給してたらしく、それで向こうじゃカルト的な扱いになっているとか。

ラストサムライとかNHKのドキュメントとかもそうだけど、国外の視点に立脚することで自国の文化を知るということが結構ある。それだけ、自分の国を知らないということの証左なんだけど、そういうことを意識せずにホルホルする人もいるんだろうなぁ。