まあ「ノスタルジア」に関しては大学の授業でちょっと暑かったし今更、という感じではあるので本当に書くことはないんだけれど、しかしあの夢幻な時間と絵画的とも言える絵ヅラといい、水やら火やらといい、すごい変な映画だよなーと思ったりする。
でもやっぱりほかの映画と違う。この映画そのものがすごい水みたいだなーと改めて感じたのは、なんというかこう、デジタルではなくアナログであって、点ではなくずっと線が続いているような。かと思いきやベートーヴェンのものすごい使い方とか、急に足引っ掛けられたような感じもするし。
で、「ニンゲン合格」
怖い。病院という場所だからということもあるし、死から蘇ったという意味ではまあ彼岸と此岸が画面の中で描かれるというのはまあわかるんだけど、物語的にはもっと温かみがあってもいいのになんでこう、気味悪いのだろうか。
黒沢清は大学で「叫」についてのレポートを扱ったときに多少調べたりして、そういう視点から見るとゴミ袋が登場するだけで笑ってしまったり。
ラストはまあ、生き返って「しまった」ニンゲンの収まる場所として至極ロジカルではありますし、本人も言っていた通りだし、というか。
ていうか主演が西島秀俊だとまったく気付かなかった。