dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

異界と下界

霊的ボリシェヴィキ」を観てきたんだけど、どうしてこの映画を観たのか、本当に謎。

謎といえば、どうでもいいことだが、推薦コメントに上坂すみれの名前があることの違和感が半端ない。いや、この人は大のロシア(というかソ連?)スキーということで知られているので繋がりを見出すことは容易ではあるのだけれど、こんなインディ系映画にコメント寄せる映画好きとは思えないからだ。それとも自分が知らないだけで実はシネフィルだったりするんだろうか。

まあ、映画学校のスタッフがかなり制作に関わっているということで、おそらくは宣伝部の学生がロシアから連想したのが同世代のそういう方面に向かったのであろう。

上坂すみれのファンがこの映画を観に行くのかどうかは怪しいところではあるけど。

 

さて、そんなどうでもいいことからしてすでに謎なこの映画ではあるんだけど、正直なところ、映画的教養のない自分には言語として書き連ねるのがかなり難しい。ていうか、参考にパンフレット買ったけどパンフの内容自体は充実しているのに載ってる内容に聞き覚えのない言葉が多すぎて頭がフットーしそうだよぉ。

内容がパンピーな自分にはハードコアすぎてねぇ。しかし参照元を具体的に載せたり、映画内では説明されない人物設定を語り口調で記載していたりと、メタ視点にまで確定要素を持ち込まない用意周到さとか、色々と面白い。

いや、ここまで本編の話はまったくしてないんですけど、怖いですよ、これ。

何が怖いって、怖いシーンがほとんどないのに怖いのが怖い。

いわゆるびっくり系の恐怖ではなく(というか監督も吃驚と怖いっていうのは別だよねーと仰っていましたし)、もっと生理的な怖さではある。そういう意味では、気持ち悪い・気味が悪いという感情に近いだろうか。

 

本編上映後の武田氏と監督のトーク霊的ボリシェヴィキ映画の構造や発祥の話からしてすでにオカルティズムが潜んでいるような話がすごい面白かった。

ホラー映画を撮るか映画をホラーとして撮るか、という話や映画第7芸術宣言だとか色々な話がありましたが固有名詞に関してはほぼチンプンカンプンだったので困った。や、話の内容そのものは興味深いんですけどね。

 

あと「冷たい熱帯魚

うん、面白いですよ。笑えるし。相変わらず長回し好きだね、この人は。

ただね、どうしても「蠱毒~」と同じようなわざとらしさというか、あざとさみたいなのが気になるんですよねぇ。園子温で出血するタイプの映画はどれもあまり好きじゃないんですよね(つまらないとは言ってない)。そういう点でいえば、「気球クラブ~」が実は園子温の本音みたいな部分があったりするんじゃないかと思う。ていうか永作博美が好きなんですけど、単に。