dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

JW3

正直そこまでモチベーションはなかったのだが、過去作は全部劇場で観ているしここまで来たら最後まで付き合ってやるか、と観てきた。時間の都合で吹き替え(タレント吹き替えなので。木村佳乃は女優としてはともかくブライス・ダラス・ハワードに声あてるにはちょっと老け声すぎて17歳が声あててるローラ・ダーンと大して変わらんように聞こえる)だったのが痛いが、しかし夏休み+吹き替えだけあって母親や祖母に連れられてあるいは一人で来てる小学生男子がそこそこおり、いつも観る映画の客層とは違う客層が多めで、そういう意味では新鮮だった。

のっけからどうでもいい話なのですが、エンドクレジットが終わるまで出入口付近で待ってた親子が、結局何もおまけ映像がなかったことに「なにもなかったね~」とこぼしており、MCUの罪深さをひしひしと感じました。

 

で、本題なわけですが、完全に名前負けしてましたね。それを言うなら「ジュラシック・ワールド」一作目の時点で「どこかワールドなんだ」というくらい「パーク」感が強かったわけですが、リブート1作目として普通に楽しめていたのは事実で、オマージュ強めとはいえ決めるところは決めてきていたし、そんなに悪い映画ではなかったとは思う。2作目のラストに至ってようやく出てきた「ワールド」感にはわくわくさせられたわけだが、締めとなる「新たなる支配者」で結局はパークに戻ってしまい、別に恐竜が支配しているわけでもなく「新たなる支配者」とは何だったのか(原題はDominionなので日本版のミスリードではあるのだが)とか、ぶち上げた倫理的な問題は完全にスルーし、キャラクターの抱えた葛藤もどこ吹く風で、複雑系たる生態系の問題に至っては「共存」という御大層なお題目に絡めとられなあなあに、と、三部作のまとめであり二時間半近い時間かけて、とっちらかったまま終わってしまった印象。それを言ってしまえば「炎の王国」の時点でそうだったわけだけれど、それでも前作の後半部分はジュラシックフランチャイズということは抜きにすれば普通に楽しんでいた。

が、今回はまあ、はっきり言ってしまえば数あるビッグバジェット映画の一つでしかないなぁ、という感じ。前作以上に散漫で、こんなことを書くと酷だがスピルバーグの監督してた「ジュラシック・パーク」の方が断然面白いです。

 

これを観た後に「猿の惑星」のリブートを思い出し、フランチャイズの幸福なリブートとそうでないリブートの差とは何なのかと考えさせられもした。

 

キャラクターが無駄に多い割に全然捌けてないし、そもそも旧作キャストを登場させるのはいいにしても、その登場のさせ方が雑すぎで盛り上がりに欠けるし、クレアだけ脱出させて離散させてからの集合の意味合いもまったくないし……とか細かい気になるところを指摘してたらくどくどと書き連ねることになってしまうのでここいらで切り上げたいわけだけれど、じゃあ良いところはあったか、というと……恐竜はたくさん出てましたね!

ただ地上のばかりじゃなくて海中とか空中とか、もっとそっち方面の恐竜も見せてほしかった。ラストの謎三すくみ(2対1?)もあっさりしすぎてるし恐竜(怪獣)バトルもの要素も薄め。その代わりに導入されたのはレイダースを現代アレンジしたっぽい市街バイクアクションもMIとか007もどきでしかなく、目を見張るようなものはない。

ともあれこれで(日本の宣伝的には)一区切りなんでとりあえずはお疲れ様でした(てきとう)。といっても全然終わってないし続きも作ろうと思えば余裕なので続編やるのかもしれませんね。

まあラストのあの絵面は「ビースト覚醒」への期待を煽るバカっぽい絵面として観れば大丈夫(?)