dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

2021/8

今月、劇場以外で観た映画が1本!マジか・・・

「暗くなるまで待って」

脚本と演出が何気に凝っている。

冷蔵庫のこととか、そもそも盲目の人を主人公にすることで空間を限定させる(んまあ、なんというかこれは非常に社会抑圧的なあれこれもあるのかもしれないと邪推できなくもないが)予算管理。

見ることのできないスージーが一方的に敵対者に見られるという関係性が、グロリアという少女の助けを得て一方的な被虐(といってよいでしょう)の関係性を対等にまで持ち込み、さらにホーム(文字通り)であることの優位性を最大限活用し(排水管、配線などなど)、クライマックスには見る・見られるの立場を逆転させ、スージーこそが一方的に敵対者を見る(感じる)構図に至り、窮地を脱するという。

ラストの方のわちゃわちゃしたシーンはちょっと笑っちゃうような気もしますし、オードリー・ヘプバーンの演技がくどいというのはあるのだけれど、それでも巧みな映画だと思います。