dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

栗違度3

日本だけで観れる短編アニメが気になって観てきてしまった。「クリードⅢ」は今までのシリーズの中では多分一番好きな気もするのだけど、最後の「SHINJIDAI」に全部持ってかれた。本編について色々と考えていたのが、あの来期のテレビアニメシリーズのPVみたいな短編アニメのせいで色々ぶっ飛んでしまった。監督にメガロボクスの森山洋を起用しているあたりもボクシング文脈ということでよくわかるのだが、しかし本当にアニメすきなんだなぁBジョーダン。本編の随所に見られる演出や小物(某所でアストレイとナルトのポスターは2002年には存在しねぇというツッコミに盛大に吹いたのですが)にアニメ要素がふんだんに盛り込まれている。それをよしとするか否かは割と人によるところだろうけれど、個人的にはありだった。表現主義的といえば表現主義的だと言える範疇だろうし、むしろアニメにまったく詳しくない人からすれば斬新な要素として観れるかもしれない。あとゲームのQTEっぽい演出もありましたな。

逆に自分のようななまじアニメを観ている人間からすると笑ってしまう描写もあるのだが。木を殴るのはどう考えても(Bジョーダンの年齢的にも言及されてるアニメ的にも)NARUTO参照つまりロック・リーだろうけれど、それ実際にやったらいけないやつではないのか。指の骨折れるでしょう。

しかしまあ、場外でのシル・スタの動きなど大人の事情もあることはわかるのだがロッキーい(ら)ないなこれ、と思ってたらクライマックスであの音楽かけるんかい、とはなったのでそれはどうなのだろうと思ったり。

「ロッキー」のアフターでなければ、あるいは「3」単体で観ればそこまで違和感はないのだが。だとしても色々とツッコミたいところはなくはないが。まずもってあれは絶対デミアン射殺されてるだろ、とかいうのは野暮かさすがに。

 

しかし、「ブラック・パンサー2」もそうだが、クーグラーは母親を雑に扱いすぎではなかろうか。クリードの再起のきっかけとしてだったのだろうけれど、だからといって死なす必要はあったのだろうかと考えるとはなはだ疑問が残るところではある。

まあ自宅のテレビで観た過去シリーズに比べれば、やはり劇場の(大きくないとはいえ)スクリーンで観れたことのバフはかなりあって、ボクシングシーンはそのアニメ的な誇張された表現とも相まって中々見ごたえのあるものだったし、そういう意味では一番楽しめたのは間違いない。

とはいえ、そもそもロッキーシリーズそのものに対して思い入れのない自分としては、やはり「SHINJIDAI」にすべて持ってかれてしまったのだった。