dadalizerの映画雑文

観た映画の感想を書くためのツール。あくまで自分の情動をアウトプットするためのものであるため、読み手への配慮はなし。

老いには勝てなかったよ…

「クライ・マッチョ」……誰かこの映画を肯定的に批評した文章をください。自分ではちょっと無理だった。 ていうかこれやっつけ仕事じゃないのかいイーストウッド翁?そうだと言ってよバーニー…。 もしそうじゃないのだとしたら、ちょっと見てられない。けどウ…

家なき蜘蛛男の青臭さが持つ可能性

「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」 正直に言うと今回のスパイダーマンには色々と困ってしまった。まず長い、というのはもう仕方ないというか今回に関しちゃまあ十分まとめた方だろうというのはあるのだけれど、それはかなり多めに見ているからであっ…

2021/11+12

「グリーンブック」 彼我越境の物語としては面白いし、ある種のロード―ムービー的に、まあ題材が題材だけにその背後に潜む(潜んでない)問題は根深いのだけれども、しかし割とオーソドックスなウェルメイド(?)なつくりになっているような気がする。 良い…

大虐殺と呪術

ここ一ヵ月忙しくて映画を観る暇がないにもかかわらず大作だけでもどんどん詰まっていくにつけ、これは早めに消化していかないと、と思い夜勤明けにもかかわらず2本ハシゴしてきましたよ、ええ。 というわけで「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」…

オンライン試写会

「ドント・ルック・アップ」観ました。 どこの国も自分の国の惨憺たる(政治)状況に頭を悩ませているのだなぁ、と「心中お察しします」と申し上げたくなってくる。 コメディであるのでこの映画にとって重要な価値基準として笑えるか笑えないかというのがあ…

想定外の観客

まず、作り手がこの映画の観客として想定しているのはどのような層なのか考えてみる。重複もするだろうけれど、おおむね以下のようなものだと思われる。 1→2005年のテレビシリーズ「交響詩篇エウレカセブン」を(ほぼ)リアルタイムで観ていて、その続編やス…

攻殻機動隊2045

観てきた。 CGはそこまで気にならなかったかな。冒頭のアメリカの山の背景がちょっと「やばくね?」と思ったけんども、京都の集落とかは作りこまれてたし。トグサの顔アップのときなんかヒゲの細かさすごかったし。とはいえリギングに対してモデリングはもう…

エターナルズのどうでもよさ

最近、映画館に足を運ぶ理由がほぼMCUになってしまっている。まあ単純に近所のシネコンでやってるのがそれくらいだからというのと、寒くなってくると腰痛持ちの自分は2時間椅子に座りっぱなしというだけでも割とハードワークであるからして、というのもある…

2021/10月

「カクテル」 題材というものはなんでもいいのだろう、というのがはっきりしたところはある。 要するに、カクテル作るだけの映画でなぜここまで盛り上がるのかというと人間ドラマだからだということだ。テレビで観たのでカットされたシーンがかなりあると思…

2021/9

「ミッドナイト・スペシャル」 なんかこう…シャマランみたいなバランスというか。映像の小奇麗さはなんとなく「シグナル」っぽさもあって、この辺は世代的なセンスなのかもしれないのだけれど、なんだか妙な感じ。 とはいえアバンからタイトルがの出し方(主…

西洋的想像力を越えて

「シャン・チー/テン・リングスの伝説」観てきた。 MCUの映画の中ではまず間違いなく屈指の作品だということ。「アベンジャーズ」を除く単体キャラ映画の中なら一番好きだと思う、これ。 「黒い司法」の監督ということで期待しつつ、アクション要素とかどう…

2021/8

今月、劇場以外で観た映画が1本!マジか・・・ 「暗くなるまで待って」 脚本と演出が何気に凝っている。 冷蔵庫のこととか、そもそも盲目の人を主人公にすることで空間を限定させる(んまあ、なんというかこれは非常に社会抑圧的なあれこれもあるのかもしれ…

新生自殺部隊

「ザ・スーサイドスクワッド」(以下「ザ」観てきた。前作(というかリブート前)やハーレクイン単体の映画とのつながりはどうなっているのか、とか考えだすより先に映画にドライブさせてくれた時点この映画の勝ちである、ということは言っておいた方がいいかも…

フリーガイ

観てきた。「スーサイド~」とかほかにも観たいものはあったのだけれど、夏休みもあってか平日にもかかわらず人が結構いたので連続で観るのは止めておきました。 というか、座席数が半減しているので朝に座席を確認した時点でほとんど埋まっていただけなので…

フィクションにおいて間諜はいくら持ってもよろしいものとする

忍者(NINJA)しかりセクターほにゃららしかり。まあ今更すぎるんだけれど。 てなわけで「ブラック・ウィドウ」 全体的にエモい、この映画。 エモい。この言葉を使ったが最後、あらゆるディティールは精彩を欠き本来内在していたであろう意味をはぎ取り「なん…

ゴジラVSゴリラ

主は言われた。「KOM」を楽しめた者だけがこの映画を楽しみなさい、と・・・。ていうか「KOM」にネガティブ評価してた人って「ゴジラVSコング」観てどう思ったんでしょうね。 今回はIMAX3Dで観たのだけれど、アトラクションを意識したカメラワークが結構ある…

202106

「ガンダムW エンドレスワルツ特別編」 そもそもガンダムWは一部界隈のネタとしてしか知らないので話の流れはCV大塚明夫のナレでなんとなくつかむ程度という体たらく。じゃあなんで観たのか、と言われると「なんとなく」以外にないのですが。 まあ腐女子のお…

毛根抜刀

久しぶりに劇場で映画を観る。緊急事態宣言がどうこう、というのはまあ正直そこまで自分には関係がないのですが、この一年で映画を観るモチベーションが著しく下がっていることは否めない。 なので映画鑑賞のリハビリに、と思い今回は軽め?の映画をチョイス…

20215

「隠し剣 鬼の爪」 緒形拳はともかく、どちらかというと柔らかい空気感を持ってる役者たちの必死な演技が楽しい。 侍という矜持とかち合う鬼の爪。侍という、美しく()誇りある生き方を相対化する、ある種のカウンター。 朱に交われば赤くなる、ではありませ…

2021 4

「ハンターキラー 潜航せよ」 なんだか普通に面白いぞこれ…。 有能、有情、忠誠。臭くなく、それでいて王道な展開を堂々と撮ってみせるこの映画の真っ直ぐさは称揚して然るべきであろう。 それを下支えするのは細かい描写(潜航する際のクルーの斜め立ちなど)…

「アメリカン・ユートピア」の試写会

私は基本的にジャンル問わず応募できて都合がつく日程の場合は応募するのですが、当選してから「これ何の映画だっけ?」となることがままある。 なので、割と予備知識が必要そうなものにバッティングしてしまい困ることもあったようななかったような気もする…

露悪とインディースピリッツが合わさり最低に見える

てなわけで「JUNK HEAD」観てきた。池袋シネマロサで観るのは初めてだったり。 この手の映画にはほぼお約束と言っていい資料の展示もあり、オニューのスマルフォイで撮影。 前のスマホがまあまあ古い機種だったというのもあるのだけれど、段違いに画質が向上…

2021 3

「黒部の太陽」 三船の役柄って三船自身の人となりみたいなめのが多分に反映されているのではなかろうか。 「心の旅」 ハリソンてこういうの出てたんだ、という印象。後半の展開を見るにもっとドロドロしたものにもできそうなものを、かなりハートフルに仕上…

てなわけでエヴァ二回目行ってきた。

とりあえずIMAXで。本当は4DXの方が席がぐりぐり動いて楽しいんじゃないかなーと思てたんですけど時間が合わずに断念。 IMAXで良かったのはやっぱり音響。特にエンドロールの宇多田の曲は両方ともすごくよかった。すでにCD買って延々とループしていたのだけ…

満員につき観れなかったので「ブータン 山の教室」をば

シネコン感覚で行くもんじゃなかった。ただでさえコロナで席数絞ってるだろうに、そんなことも予想できなかった私の見立ての甘さよ。 というわけで劇場に足を運んだものの席が埋まっていて目当ての映画が観れなかったので、それとは別に抽選で当たった映画の…

シンエヴァ観てきた

良かった。本当に。 ただ何というか、一抹の寂しさのようなものもあったり、あと正直なところエヴァの熱というのが全盛期ほどないがためにあまり前作までの部分とか設定とか覚えていなかったのでちょいちょいわからないところがあったというのも確か。(渚指…

2021 2

「パプリカ」 ひさびさに見返したら凄まじい傑作であることに加えてアレゴリーだらけであることを理解しますた。 夢とフィクション(映画)、その作り手あるいは担い手としての責、それらの相剋 理事長とか完全にチャールズ・エグゼビア(が潜在的に持つつダー…

得意球:ナックルなのに。中身:ストレートな映画

久々に劇場に行ってきました。試写会だったんですけれど、最後に劇場で映画観たのがワンウーだったことを考えるとすでに一月以上も観ていなかったことに。なんというか、まあ、昔と違って映画以外のものが多様になってきているから、というのは経験則から考…

2021/1

「アーヤと魔女」 特段目を見張るものがあるというわけではないのと、後半の駆け足っぷりがすごく気になる程度なのですが、個人的には「母親」ひいては母性の扱いについて色々と思うところがあって、まあこれに関しては私自身がまだ思索をめぐらせるには知識…

12/2020

「砂漠の鬼将軍」 ロンメルマジヒーロー 「天国は待ってくれる」 口説けるかどうは虫の数で決まる。金言ですな。 しかしまさかボッシュートを映画で観るとは。 「こんな夜更けにバナナかよ」 今更になって三浦春馬の死を実感してしまった。この人真面目な役…